All need is LOVE!

アイドルを斜めから観察してます。

今、長い夜の終わりが近づく

1996年の5月、私は小学校6年生だった。火曜日は必ず「昨日のロンバケとスマスマ見た?」とクラスで話題にするのが当たり前になりつつあった。

「知ってる?森君、SMAP辞めちゃうんだって。ニュースでやってた。」

その話を聞いたのはたしか学校についてからだったと思う。ネットなんて一部の大人しか使えなかった時代に、その噂は休み時間や給食の時間でジワジワと広がっていった。帰りの掃除の時間、机といすを運んでいる時だった。1人のクラスメイトが泣き始めた。ジャニーズが好きな子で、当時剛さん(というか金田一はじめ)とJr.の高橋直気*1が好きだった私は良くジャニーズの話をしていた。その子は森君の下敷きを抱きしめてた。進学祝いにお母さんに買ってもらったと自慢していたやつだった。

 

もう思い出せないけれど、私はあの時、あの子になんて声をかけたのだろう。

 

 

2015/12/26のサムガ。

中居さんは地元の友達と一緒に食事に行って初めて酔っぱらったと言った。前日にバタバタしてて一睡もできなかったから。俺にだって寝れない時があるって。友達に「子供だろ、子供出来たんだろ」ってからかわれたって。その後、先輩に「よくわかんないけど中居、がんばれよ」って言われてなんかすごく嬉しかったって。最後に「ファンのことは大事だけども、ちょっと遠目で見てください」

それを聞いて、私は年末のSMAPは忙しいもんなぁと思ってた。中居さんは番組の企画段階から携わるから、何か新しい番組でも始まるのかなって。私は2TOPの還暦祝いを東京ドームで見るのが夢なんで、健康に気を付けて欲しいなーなんて思ってた。

 

2015年、大晦日。

中居正広木村拓哉がスマショに来たという情報が流れた。中居さんが行くわけないと思ったけど、それが本当だとわかってファンは大いに混乱した。ネタとして「赤坂消滅するんじゃ」「今年でスマショが最後になるのか」「年越しできない。2016年来ないぞ」「世界が終わる」なんてみんなで騒いだ。*2

紅白が終わって、カウコンが終わって、CDTVが始まった。そこでポプスマのダンスタイムを再現して、STAYを歌って、観覧全員にサインボール配って。超かっこよかった。STAY歌ってくれて、2TOPのダンスも見れて、今年のSMAPはなんか凄いぞと。25周年に向けてなんか凄い事が起きそうだってワクワクして眠りについた。スマコンとKinKiコン日程被らないといいなぁなんて思いながら。

 

2016/1/2のサムガ。

この日は中居さんが後輩の曲をかけまくった。KinKiもかけてくれた。でも曲と曲の間、後輩とのエピソードの間にしきりに「中居が勝手にやってます」と繰り返した。「怒るなら僕のところに来てください」と笑いながら言った。

SMAPファンだけじゃなくて後輩ファンも含めて結構みんなザワついた。中居さんが何かやろうとしている。ついに派閥を壊しに来たのかもしれない。何をしようとしているか正確にはわからないけれど、何かしようとしているのはわかった。

 

2016/1/9のサムガ。

森君が辞めて20年。その時の思い出を話していた。私はそれよりもすべらない話に出た裏話が楽しくて、あの芸人さんに囲まれた場所を「ホームなのかアウェーなのかわからない」と笑って言えるのが誇らしかった。

 

 

2016/1/13。

朝、TVを付けたら「SMAP解散か」のニュースをやっていた。あー久しぶりにこのネタ来たなーと思った。本人たちが解散ドラマ作っちゃうくらいなんだから、今更のネタだよなぁとも思っていた。天気予報まで見てTVを消した。通勤中に見たTwitterではファンがネタに走ってて、だよねーって笑っていた。

ランチ時に見たTwitterは一気に世界が変わっていた。NHKが報じた、事務所がFAXを出した。理解が出来なかった。Yahoo!を見て、またTwitterを見て、なるほどと呟いた。なるほど、なるほど今回はいつもと違う。頭をグルグルと色んな考えが廻った。最近のサムガ、年末のスマショ来店。あまりにもあまりにもだったFNS。本人の言葉を待つ。ファンがお互いを勇気づけるようにそう書き込んでいた。そう、まずは待とう。こんなことで動揺してたまるか。意地のように頼んだパスタを完食した。仕事中、トイレへ行くたびに自分に言い聞かせた。この瞬間もきっとメンバーはそれぞれの現場でそれぞれの仕事を全うしている。1ファンでしかない私が仕事に手を抜いてる場合じゃない。

帰るころにはもっと騒ぎは大きくなっていた。ネットを見たって面白おかしく書かれた記事しかないってわかっていても見るのを止められなかった。母からは「ビックリしたね」というラインが来た。「とりあえず明日の朝、つよぽんがTVに出るから」とだけ返した。妹からは「大丈夫?生きてる?」と来た。「死にそう」と正直に返した。

寝る前に、5人はちゃんと寝れているかなと心配した。みんな、ちゃんとご飯食べてちゃんと寝て、ちゃんと誰かに弱音を打ち明けられていれば良いと思った。*3

 

2016/1/14。

つよぽんの生放送を見届けなければと思って、早起きして見ていた。困った質問とかされなければいいと祈った。眠気をこらえながら待って、つよぽんが笑顔で出てきてくれて思わず涙ぐんだ。結果として、つよぽんはいつも通りの笑顔と天使っぷりで自分のドラマの番宣を全うしてた。それが嬉しくもありショックでもあった。森君の時も拓哉さんの時も吾郎ちゃんの時もつよぽんの時も、SMAPはいつだって自分の立場とカメラの前から逃げなかった。いつだってきちんと自分たちの言葉で伝えてくれた。だからどこか、この朝の時点で何かファンを安心させてくれるんじゃないかと勝手に思っていたのだ。そのことに気づいて、自分の身勝手さが嫌になった。

ランチの時には世界にひとつだけの花の購買運動が始まっていた。私たちがどれだけSMAPを愛しているか、必要としているか。SMAPを待っている人たちがどれだけいるのか。ファンだけじゃない。本当に幅広い、多くの人が参加してくれていて、そのこと自体がSMAPがこれまで歩いてきた道が正しかったことの証明だと思ってまた涙ぐんだ。

帰り道はSMAPを聞いていた。STAYやベスフレは泣いてしまうことがわかっていたから、あえて避けていたけど、結局耐えきれずに2駅手前で降りて泣きながら家まで歩いた。ずっとずっと泣いてたまるかと思って、涙ぐむ程度で耐えていたけどダメだった。私の涙腺を崩壊させたのは「Dawn」

http://j-lyric.net/artist/a002907/l00476c.html

もし君が欲望に荒れ狂う濁流に飲み込まれても

ひとつだけ 真実はひとつだけ 輝きに導かれるまま

 

きらめきに僕らはそう 優しく包まれて

絶望も暗闇も超えていく

その先に何かがそう僕らを待っていて

溢れる思いを 限りない愛を 

 

きらめきに僕らはそう 優しく包まれて

遥かなる未来へと飛んでゆく

その先に何かがそう僕らを待っていて

今 長い長い夜の終わりが近づく

 嗚咽をこぼすほど泣いたのは、27時間テレビ以来だった。

夜は寝るのが怖くなった。朝起きて、また世界が何か変わっていたらどうしようと怖くなった。最悪のことを考えて、SMAPのいない世界を想像しようとして出来なくて絶望で指先が震えてきて、慌てて冷蔵庫からチューハイ取り出してほぼ一気に飲んで無理やり寝た。

 

2016/1/15。

やっぱり木村拓哉は世界で一番男前だ。

私がずっとずっと欲しかった言葉をくれた。本当にこの3日間、暗い夜に迷い込んだみたいだった。そこに光が差した。

冷静になってみれば、最初の言葉は拓哉さんが言うってわかったかもしれない。SMAPは個々の役割をはっきりと持っていてだからこそ最強のチームでいられる。SMAPの先頭に立ち、切り込んで道を作るのは木村拓哉で、SMAPの一番後ろを守り、すべてをまとめ上げ納めるのが中居正広。ずっとSMAPはそうやって最高で最強なのだ。今回だって。

 

待っていてくれというなら待つよ。ただ大人しく待つのではなく、やれることをすべてやりながら待つ。長期戦になる覚悟はできた。腹はくくった。

でも私は弱いから、またマスコミの言うことに傷ついて腹を立てて不安になって泣くかもしれない。でもそんな自分を責めるのも止めようと思う。それだけSMAPが好きなんだもの。傷ついて腹を立てて不安になって泣いて、そうやってまたSMAPへの愛を強めて皆で確かめて、それでも前に進んでいこう。

 

たったの50年までようやく半分。

 

*1:黄金期Jr.の1人

*2:こんなこと言わなければ良かったってこの3日間死ぬほど後悔した

*3:きっとこれまでは飯島さんが聞いてくれていたんだろうけど…

2015年まとめ

これまで年末のまとめ記事とか書いたことないんですが、今年は色々あったので記念にまとめておこうかなと。

 

【2015現場】

2/21(土) 東方神起LIVE TOUR 2015~WITH~ @名古屋ドーム

2/25(水) 東方神起LIVE TOUR 2015~WITH~ @東京ドーム

4/1(水) 東方神起LIVE TOUR 2015~WITH~ @東京ドーム

7/16(木) エリザベート@帝国劇場(花・城・佐・古・剣・山・大内)

7/24(金) エリザベート@帝国劇場(蘭・井・田・古・剣・山・松井)

7/30(木) エリザベート@帝国劇場(花・城・田・京・香・尾・池田)

8/23(日) エリザベート@帝国劇場(花・井・佐・京・香・尾・大内)

9/12(土) 少年たち@日生劇場

9/19(土) V6 LIVE TOUR 2015-SINCE1995~FOREVER-@横浜アリーナ

 

例年であれば、ここに年末KinKiちゃんが入ってくるのですが、今年は日程が合わなくていけないので、結果的に9月のV6が現場納めとなりました。

東方神起で始まり、エリザベートに全力を傾け、ジャニごとにフワフワするという、すごく分かりやすい一年だったなとw

 

【私的に大きな出来事ベスト3】

1.ホミンちゃん兵役へ行く

いや、やっぱりこれは大きかった…。ユノはね、ツアー中から覚悟してたんですよ。本人もそんな雰囲気たくさん出してたし、ファンもそういうつもりで受け止めようとしてたし。受け止め切れていないけど。辛いけど。でも、まさかチャンミンまで今年行ってしまうとは思ってなかった。坊主姿の2人の画像を家で見て、思わず涙が出てしまったもの。あんなにかっこよくて可愛くていつもキラキラしてる人たちがなんでこんな…って。かっこよかったよ、坊主姿だって。やっぱり顔が良い人はどんな髪型だって似合うなと思ったし、本人たちも前向きな感じで晴れ晴れとした笑顔だったけど、でもそれとこれとはやっぱり話が違う。私はやっぱりステージの上でスポットライトを浴びながら歌って踊ってアイドルしているユノとチャンミンが好きなんだとつくづく実感した。あちらのお国柄、兵役中もなんだかんだと撮られた写真やらなにやら出てきますが、そういうのは別に見たくないんだなと。だからそれまでは、二人が戻ってくるまではあえてちょっと距離を置いています。正直、現実をあまり受け止めたくなくて、夏以降はあえて別なことに夢中になる状況を作り出しているところはあるけれど、それでもあと1年ちょっとの間、『東方神起』から離れたユノとチャンミンは追わないけれど、戻ってきたときに盛大にお迎えできるようにしたいな。

 

2.まさかのJr.にはまる

相当、まさかでした。それまで国内では結成20年以上、アラフォーグループばっかり追いかけていた自分がまさかです。自分が一番びっくり。きっかけは、京本ルドルフでした。正直、まったく京本君のこと知らなくて、ジャニオタにも関わらず「えールドルフ、Jr.なのー」とか思いつつ見に行ったら、あれ?このルドルフ結構好きかも?とあっさり手のひら返しにwそれまでJr.といえばたまにSMAPと共演する子くらいしか知らなかったのに…!*11年前の自分にJr.の名前、20人は軽く言えると言っても信じないでしょうwバカレアって何?レベルだったし、じぐいわコンビが幽かな彼女に出てたのも樹くんが吾郎ちゃんの診察中に出てたのも最近知ったくらいだったので…。どっちもドラマ見てたのになぁ。それが今じゃSixTONES箱推しレベルになるとは…!!

ただ、現場主義ではない自分にとってはJr.はなかなか応援しづらいので、早くメディア仕事中心になってくれないかなーと思っている。デビューしてくれたら公式に金つぎ込むよ!!!*2

 

3. 男と別れる

いや、この流れで申し訳ない。でも、この年(30歳)で2年付き合った男と別れるのって、やっぱり中々勇気がいったんですよ。でもお互いの先に求めるものが違いすぎて、これはもう無理だなと。言い方悪いですが、ここに時間かけてる余裕が私には無いと思って決断しました。なので来年は婚活を頑張ろうと思ってますw

 

来年はエリザベートの全国あるし、SMAPの25周年コンあるし(予定)、KinKiちゃんも全国やりそうだし!!楽しい1年になると良いな!!!!! 

*1:いいとも出てたヌーンボーイズと、安藤ロイド出てたジェシーくんと、スノプリの森本くんと、ドラマ共演が多い高田くんしかわからなかった

*2:逆に公式以外にお金を積む気は無い 。相場理解?ナニソレ美味しいの?

Are you ready for the monsters?

今日、家に持ち帰ってきた仕事をしながら、のど自慢を見ていた。ゲストは北島三郎さんとSMAP。今年はのど自慢60周年ということで、慎吾ちゃんが司会に抜擢されている。アットホームな雰囲気な中でニコニコといつの通りの慎吾ちゃんをぼんやりと見ながら、私はまた田口くんのこと、それから慎吾ちゃんのことを考えていた。

 

脱退発表があった日、私は森君ラストのスマスマ動画を繰り返し見ていた。田口君の決断に対する話題を見かけるたびに、私はSMAPのことを考えた。泣きじゃくりながら「今まで本当にどうもありがとう」と言った中居さんを、「TVの前で、教室の引出の中で、森のことを応援してくれた人に恥じないように」と激を飛ばした拓哉さんのことを、美しく涙を拭いながら「参ったな」と俯いた吾郎ちゃんのことを、「森君の人生はこれから始まるから」と必死に言葉にしたつよぽんのことを、そして「やっぱり淋しいですよね」と言葉に詰まりながら言った、吾郎ちゃん復帰の時に「すっげぇふざけんなって何度も思った。でも4人のSMAPは凄い淋しかった」と言った、つよぽんの事件の後スマステで泣きながら謝罪した、27hTVでこれまで何度も解散の危機があったと口火を切った、慎吾ちゃんのことを思った。

 

私は何度か、慎吾ちゃんと田口君は似ているなと思ったことがある。彼らは数少ない天性のアイドルだと。*1恵まれた肢体と、誰をも虜にするような笑顔と、天真爛漫なキャラと相反するように簡単に本心を見せてくれないところが似ていて、TVで彼らの笑顔を見かけるたびに「この人たちはアイドルになるために生まれてきたんだなぁ」と思っていた。でも、天性のアイドルなのは『外側』の話であって、『内側』がアイドルに向いているかどうかは、また別なのだ、きっと。

 

私は、慎吾ちゃんより全然年下だけども、時々たまらなく【SMAPの慎吾ちゃん】の存在がたまらく切なくなってしまうときがある。切ないとも違うかもしれない。なんとも言えない気持ちが押し寄せて、胸が苦しくなって、泣いてしまうことがある。

例えば、「24時間、TVカメラが側に会っても平気」と本当に何でもないように言ったとき、「TVで応援してくださいって言っているのに、プライベートは話しかけないで下さいっておかしいでしょ」と普段でもSMAP/慎吾ちゃんでいる決意を笑顔で言ったとき、黒兎が見えると言ったとき、いいとも最終回SPで『辛くても苦しくても笑っていいかな?』って言ったとき、自らをスーパービジネスアイドル、アイドルモンスターと自称したとき。私はTVのこちら側で笑いながら、同時に泣いてしまう。

 

いいとも最終回の時については、その時に記事にした。

 

need10ve.hatenablog.com

 

その中で着ぐるみの【SMAPの慎吾ちゃん】から本当の【中の人・香取慎吾】が表に出来たと書いている。最近、その「中の人」の部分であった暗い部分、光り輝く明るくていつも元気な皆の慎吾ちゃんの代わりに積もっていった部分すら、一つのキャラとしてビジネスとして切り離してメディアに載せ始めている香取慎吾は、これからどうなっていってしまうんだろう。

 

あと1ヶ月ちょっとで39歳を迎える慎吾は、もうあの世界以外に居場所など無いととっくに腹をくくってしまっているだろうけれど、時々、ただの男性としての香取慎吾の人生をあげたくなってしまう。そんな事が出来る力も、そんなことを望む権利も私には無いのだけれど。

 

以前、Twitterで「慎吾は憐れだ。可愛そうだ。でも、誰よりも私たちが彼を可愛そうなどと言うことは出来ない」という意見を見かけた。

そうなのだ。毎日メディアに出ていつでも笑顔で明るくてそんな慎吾ちゃんを求めて作り上げてしまったのは、他でもない私たちファンなのだ。それどころか、欲深い私たちは「本当の慎吾ちゃんを見せて」と言って彼がこっそり持っていた部分すら白日の下に引っ張り出してしまった。

 

スーバービジネスアイドルモンスター・香取慎吾を作ってしまったのは、他でもない私。

 

田口君はあと数ヶ月、きっと自らの理想のアイドルを演じきって去っていくのだろう。

では、来年25周年を迎えてなお、20年前と変わらない仕事量をこなし私たちの前にトップアイドルとしての姿を見せるSMAPはいつまで「辛くても苦しくても笑い」続けなければいけないのだろうか。欲深い私は、いつまでそれを求めてしまうのだろうか。モンスターと呼ばれるべきは、私ではないだろうか。

*1:拓哉さんは天性のスターだけど、天性のアイドルではないかなと。

100年分の情熱ほど

ファンでもないのに、いつまでもこの話題を引きずって申し訳ありません。この1週間、色々なところで田口君の話題を聞いたり、見かけたり、その度に色々な考えが頭の中を巡っていたけれど、ようやく少し考えがまとまったので、備忘録代わりに記事にします。

 

 

この1週間、色々な意見をマスコミを通してもネット上でもリアルでも、田口くんを責める言葉を見かけたり聞いたりした。その度に、そういう意見がファンから出るのは当然だけど、私には責められないと思った。それは、私はKAT-TUNの、田口くんのファンでないからではない。

 

「なんで」「どうして」「何が嫌なの」「どうして今なの」「仲間を捨てる気なのか」「残った方の迷惑考えたのか」「仲良くやっていたのに」「評価もされているのに」

 

これは、私が3年前に転職を決意した時に、前職の職場の人たちに言われた言葉。

 

決して、悪い職場では無かった。仕事にやりがいだってあった。プライベートでも会える、友達と言える同僚もいた。最初に10人いたチームが、メンバーの転職や産休やご家庭の事情での退社や体調を崩しての休職やらであっという間に5人になった。必死に皆で毎日仕事をして、気が付けば私は上の立場になり、仕事量も増えたがお給料とやりがいも増えた。

それでも、私は新しい世界に行きたいという欲を持ってしまった。抑えられなかった。

上司とも人事とも同期とも後輩ともたくさん話した。その度に、とても有り難いことに「残ってほしい」」と言ってもらえた。嫌なところがあるなら、条件があるなら言ってほしいとも言われた。

条件などない。嫌なところも、そりゃ全くない訳では無かったが、それが辞める理由では無かった。

 

ただ、私はこれまでとは違う環境に行きたかった。誰に何も言われても。

私にはその決断が必要だった。

 

 今の職場だって決して完璧では無いし、前の方が良かったなぁと思うところだってある。それでもやっぱりあの時、あの決断をして正解だったと思っている。

 

田口君が、何を思い何のためにあの決断をしたのかは分からない。私の転職とは何もかも状況が違うし、けっして同じではないのは良く分かっている。これは田口君への擁護でも、彼を責めている意見への反論でもない。

 

ただ、ただ、3年前の悩んで悩んで悩んだあの日々を久しぶりに思い出した。あの時にはどこにも残せなかったので、このタイミングで記録させてもらいました。

 

ちなみに『転職』経験者として一つアドバイスするならば、辞める最終出社日まで全力で仕事に取り組んで欲しい。それが、残る人たちへの最後のプレゼントなんじゃないだろうか。

想いをそっと 伝えておくれ

アイドルはファンの生活を保証なんてしてくれない。
ファンだってアイドル本人の人生に与えられる影響なんて殆ど無い。

そんな事は知っている。
知っているけれど。

でも。


ベストアーティストが終わってから、なんだかたまらなくなって、96年5月26日のスマスマの動画を見ていました。


どうせなら、どうせ道が別れてしまうなら、私は去る人も残る人も出来るだけ納得して、笑って「お前も頑張れよ」って言い合って、そうして送り出して、送り出されて欲しい。
その笑顔が無理やりでも泣きながらでも良いんだよ。本当は納得してなかったとしても良いんだよ。
どうせなら。
どうせなら、そうやって最後まで夢を見させて欲しい。


そうして、15年後とかに、あの時は辛かった寂しかった大変だったって、思い出として本当に笑いながら語ってくれれば良い。
そしたら私達だって、騙された振りを止めて、そうだね辛かったねって一緒に笑える。


これから最後の日までどんな日々になるのか分からないけども。


何かを吹っ切ってしまったような彼も、何かを飲み込んでしまったような3人も、最後まで夢を見させてくれますように。

何度聞いてもこの星のHIKARIが良すぎる件

もう表題の通りです。何度聞いてもその度に「いい曲だな」と実感する。

そもそも「この星のHIKARI(以下この星)」はジャニーズJr.内のグループであるSixTONESが歌っている曲、デビュー前にも関わらず彼らのために作られたいわゆるオリジナル曲というものである。

この星の初出は2015年9月に日生劇場で上演された少年たちという舞台で、その中ではあくまでも劇中歌扱いだったが、後に少年倶楽部でSixTONESがオリジナル曲として正式に披露するに至る。

私が初めてこの曲を聴いたのは、その日生劇場で。その時の感想は以下の記事に残してある。

 

need10ve.hatenablog.com

 

楽曲部分だけの感想を引用するとこうなる。

 

ただ、このチームが歌ってた劇中歌がものっすごい好みで!なんでもオリジナルソングらしく。前評判でKinKiっぽいと聞いていたんですが、確かにコレはKinKiっぽい・・しかもアルバム曲系で建さんのベースが超かっこいいやつ。Destinationとかの感じ。好き!大好き!!
こういう曲調って、それこそたまにKinKiとSMAPがやってるくらいで、あまり全面に押し出してやってるグループがいないので凄く良いところ狙ってきたなぁと。少クラとかでやってたオラオラ系の曲よりも、こういうスタイリッシュな感じのほうが武器になるんじゃないかな。だからDestination とかナチュサンとかナイリバとか歌ってみよう?絶対似合うから。

 

で、しつこく言うけど本当に本当に曲が良すぎる!!!!大好きだ!!!!

なぜこんなにこの曲が好きなのか、一度冷静になって考えてみた。

 

①好きなグループの好きな楽曲と系統が似ている

まあ、要は好みのタイプだってだけの話なんだけどw

カテゴリー見てもらえれば分かるように、私はSMAP/V6/KinKiの3グループが好き。で、特にKinKiのアルバム曲(ひらひら、Destination、Night+Flight)や90年代後半SMAP楽曲(たぶんオーライ~MIJくらいまで)が好きな人、作曲家でいうなら林田健二さんや堂島公平さん、コモリタミノルさん辺りが好きな人は、絶対にこの星も好きだと確信する。でも、グループの持つ特性がSMAPともKinKiとも被らないので、また初めて聴くような新鮮さを与えてくれる。

 

②楽曲がグループに会っている。

歌詞は正式な歌詞カードなどがないので、個人のファンサイトより引用した。

 

Wow Wow Wow Wo・・・
Yeah Yeah Yeah
Wow Wow Wow Wo・・・
Yeah Yeah Yeah


うつむく その横顔も ふと見とれてしまうから 目をそらす
君の手を取り このままどこか遠くまで 譲れない 情熱が今も
もう僕のそばにいたらいいと 素直に言えたなら
そんな一言 伝えられない 僕は空を見上げている


この星に溢れてる 光り集めて 君を照らしてゆく Forever
瞳の奥に まだ僕はいない 歯がゆさも 抱きしめながら
誰かが君の前に 現れてしまうまでに 今届けよう
その全て 僕の手で 守り続けて 行くからね


二人でいると時間はこんなに
すごいスピードで駆けていく どうしてだろう Yeah
時が止まればと 初めて感じた 君が教えてくれた


この星に溢れてる 光り集めて 君を照らしてゆく Forever
瞳の奥に まだ僕はいない 歯がゆさも 抱きしめながら
誰かが君の前に 現れてしまうまでに 今届けよう
その全て 僕の手で 守り続けて 行くまで


Wow Wow Wow Wo・・・
Yeah Yeah Yeah
Wow Wow Wow Wo・・
Yeah Yeah Yeah

 

どうですかこのハッピーすぎず切なすぎない、ちょうどよい胸キュン具合!!素直な気持ちもまだ言えていないけれど、誰かが現れる前に今届けようとしている、まさに告白直前な感じ!!でも「まだ僕はいない」とか言っているということは、これから自分が彼女の中で特別になることをすでに想定しているわけですよ。

この感じが、10代後半~20代前半の彼らの年齢と、グループが出来て勢いに乗っている所と、そしてスタイリッシュな見た目&モテオーラにピッタリ。

そして曲としては①と繋がるけれど、きっと同じくらいの年齢だったSMAP*1がこの星を歌うなら主人公は女に振られて帰り道に夜空見上げながら愚痴をこぼすし、KinKi*2なら彼女が他の男といるのを目撃して告白すらできずに失恋する。

メインボーカルのジェシー君と京本君の歌声はSMAPほど強くなく、KinKiほど重くなく、代わりにキラキラとした明るさと突き抜ける爽やかさがあって、それもこの曲に凄くあっている。

 

③イントロが良すぎる

イントロの5秒だけでテンションが上がる曲というのがある。

SMAPならダイナマイトのあのベース音とか、Let it Beのあのピアノとか、This is loveのギターリフとか、華麗なる逆襲のあの「ナーナナナナーナナー」とか。V6ならMFTPのあの打ち込み音とか、Supernovaの「It's ganna be with you」とか。KinKiなら硝子の少年のあのピアノからのドラムとか、ジェットコースター・ロマンスの笛とか*3スワンソングのストリングスとか、Secret Codeのホーンとか。

この星も最初のイントロ5秒でキタ━━━(゚∀゚)━━━!!!となる力がある。

この5秒っていうのが結構重要だと思っていて、たとえばTVでのザッピング中とかで一つのチャンネルに止まっている時間は3~5秒程度というデータもある。CMなんかでもほとんどのCMが15秒サイズで作られていることを思うと、ナレーションやロゴ表示に被らない時間なんて10秒にも満たない。つまりメディアマーケティングでは、この5秒で「お!?」と思わせることが必要になってくるけれど、この星にはその力がある。

 

④曲の展開が上手い

もしかしたら原曲はもっと長い曲なのかもしれないけれど、今のところこのサイズでしか披露されていないので、これを基に考える。イントロをハモリで聴かせた後、スピーティーにA・Bのメロが展開されて、そのまま流れるようにサビに行く。その後、間奏などを挟まずにCメロに進むのが良い。それまでのコードとは違った進行で注目を集めたまま、サビの繰り返しへ行くが、ここがほぼアカペラパートなのがまた上手いなぁと思う。そうして飽きさせないままに最後のまた全員で歌うサビを挟んで、イントロと同じくハモリで〆る。短い時間の中で沢山の展開が起こるように編曲も凄く良く考えられていて、何度聞いても飽きない工夫がされている。

 

うだうだ書きましたが、結局は①で書いた通り、私の好みの楽曲過ぎるというところに話しは尽きるんですがwきっとこの星は歌いこめば歌いこむほど、パフォーマンスすればするほど、魅力を増していくようなそんな曲だと思う。

いつか、生バンドの演奏でこの星が披露される時が来るのを、楽しみに待っています。

*1:1994~1995あたり

*2:雨メロあたり

*3:ジェロマキタ━━━(゚∀゚)━━━!!!

相反する美しさ

今更ですが、SONGSで松本先生からKinKiへのお言葉があまりに素晴らしすぎて…。この1週間、何度も繰り返し番組を見返してきました。

KinKiの持つ、危うげで儚げで不安定で蒼くてキラキラ輝いていてそれでいて安定していて穏やかで力強い、不思議な関係性と不思議な魅力については、これまでもたくさんのファンが何十年にもわたって言葉にしてきたし、私も何度か言おうと試みてきたけれど、それをこんなにも的確にそして美しい言葉で言い表してくださった事に感謝しか浮かんでこない。(そして他のアイドルに比べてKinKiファンはポエミーな表現が多くなりがちなんですが、松本先生や拓郎さんやたかみーなど、プロが語るとそれ以上にポエミーになるっていう…。もう二人の存在が奇跡だからしょうがないよね。)

 

KinKi Kidsとはどんなアイドルかと言われれば、この言葉を伝えればそのままいいような気がする。

 

人間は独立した点であって、点と点を線で結ぶと友達になる。 

だが点でも線でもない、点線のような人間関係があって、

ぼくが昔やってた、「はっぴいえんど」なんかがそうだ。

 

例えばぼくと大瀧さんは、相手が生きていようと、死んでようと、

何も変わらない点線が引かれていて、それはもう永久に続く。

おそらくKinKiの2人もそんな感じになるのではないか。

 

ぼくはKinKiに、青春の壊れやすさと、その破片のキラキラ輝く感じと、

何度壊されてもそこから立ち上がる魂の強さを書いてきた。

 

その相反する複雑な美しさを忘れずに歌い継いでください。

 

                       松本隆 *1

 

 正反対の見た目と正反対の性格を持ちながら、似たもの同士であって、弱そうで強くて、強そうで儚くて、繊細でありながら芯があって、友達でも仕事仲間でもない、けれど運命共同体な2人。

実は松本先生は、スワンソング発売時にも素敵な言葉をKinKiにくれています。その当時あったHPで詳細に詞について語ってくださっていたんですが、すでに閉鎖されていましたので…。私のPC上に残ってた内容だけなんですが、記念に書いておきます。

 

 

 

なぜかあの二人は、何も言わなくてもきちっと歌えるんだ。稀有だよね。

そしてレコーディングされたものよりも歌いこんだ後にライブで聴いた方がさらに良い。

だからスワンソングも10年くらい歌いこむと、全然違う歌になると思うし、それが凄く楽しみだね。

 

中略

 

「硝子の少年」以降、本質的には変わっていない「壊れやすい美しさ」

二人ともそういう美しさを危なっかしいくらい持っている。

 

KinKi Kidsをアイドルだと思っていない。

吉田拓郎と同じアーティストだと思っている。

 

 

 

 

松本先生、KinKiの2人に「壊れやすい美しさ」青春の儚さと強さをいつまでも歌わせくれてありがとうございます。

あらためて、45周年おめでとうございます。

 

*1:2015.10.30 SONGSスペシャル「時を超える青春の歌 作詞家・松本隆の45年より」