All need is LOVE!

アイドルを斜めから観察してます。

今日がダメでも いいトゥモロー

いやー笑った笑った。そして泣いた。これ以上ないくらい泣いた。

もうね、慎吾ちゃん。つよぽん。中居さん。それぞれの思い、それぞれのスピーチ。泣くよね、そりゃね。


慎吾ちゃんのスピーチは、『あ、香取慎吾が出てきた』と思った。
SMAPの慎吾ちゃん】ってどこかきぐるみのキャラみたいに思えることがあって、その中に【中の人・香取慎吾】が入っている、だけどミッキーマウスがそうであるように【中の人】は表に出てこない、その存在は無いものとして扱う不文律があって、【SMAPの慎吾ちゃん】はそうして25年間存在してきた。
あのスピーチは話しているうちにどんどん【SMAPの慎吾ちゃん】が剥がれおちていって、不安定で繊細な【香取慎吾】が表に出てきた瞬間だった。

そうやって顔を覗かせた【香取慎吾】は『お兄ちゃんたちばっかりずるい、羨ましい、ほんとは僕だってタモリさん大好きなのに!なんでやめちゃうの?』と小さい子供のまま駄々をこね我儘を言い、それでも最後は『辛くても苦しくても笑っていいかな?』と尋ねて、タモリさんのやさしい『いいとも!』によってまた【慎吾ちゃん】に戻っていった。*1


あの慎吾ちゃんのスピーチはジャニに限らずアイドルファンにとっては衝撃だったんじゃないだろうか。




改めてアイドルとはなんと因果な職業だろうか。上に上がればあがるほど、前に行けばいくほど光はあたり眩く輝くけれども、その分影は大きくなり業は深く大きくなっていく。

私がSMAPを好きなのは彼らがその業を背負っていく覚悟をもってトップに立ち続けているからだ。だからこそSMAPは他のアイドルにはない強さがある。
私はKinKiもV6も若手も東方神起も好きだけれども、陳腐な言い方だがSMAPは覚悟が違うと常々思っている。

中居さんのスピーチから、終わるバラエティと卒業する女子アイドルと比較した終わらないジャニーズ論みたいなものを見かけたのだけれども、そもそも終わらないジャニーズを作り上げたのがSMAPであり、*2その手段としてバラエティでの成功があり、それは中居さん・慎吾ちゃんのいいとも!レギュラー参加がなければ成り立たなかっただろうと思う。

『ゴールのないバラエティは辛い、その終わりは残酷だ』という中居さんは、きっとゴールのないSMAPというアイドルという場所に立ち続けることの因果を背負う覚悟をちょうど20年前に決めたのだ。わずか21歳で。*3


あのスピーチの15時間後、ドラマの記者会見に現れたのはいつも通りの【SMAPの慎吾ちゃん】だった。
だからこそ私は彼の笑顔が好きだ。あの大きな目をまん丸にして大きな口をにっこり広げて笑う彼を見ていると、ただただ「あぁアイドルだ」と思い、嬉しくなり、楽しくなる。




苦しくても辛くても笑ってくれるSMAPがいる限り、今日がだめでもきっと明日はいい日になると信じられる。



P.S.
こちらhttp://d.hatena.ne.jp/osiri5/20140401/1396302804の文章を読んで思い出したことがある。
以前、SMAP5人に対して、子供のころ憧れていたアイドルは?という質問に対して、お兄ちゃんたちはそれぞれキョンキョンだとかみぽりんだとか好きに答えていたけど、慎吾ちゃんは

アイドルを好きになる前に自分がアイドルになったので分かりません。

って答えていた。それを見たときに私ははじめて【香取慎吾】の存在を感じとったのかもしれない。

*1:タモリさんのいいともを聞いた後の、ほっとしたような諦めたような彼の笑顔がしばらく頭から離れなかった

*2:SMAP前のジャニーズは解散もしくはフェードアウトが当たり前だったと思うし

*3:その因果と業を背負っているのは他の4人も同じなんだけれど、そのアプローチはそれぞれ違っていると思う。得に木村さんについてはまた長文で考察したい