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アイドルを斜めから観察してます。

エリザベート千穐楽によせて・ルキーニ、フランツ殿下、ゾフィ皇太后、その他

■山崎ルキーニ

これは・・・本当に感想が残しずらいw
いろんな人が今回の山崎ルキーニの役作りに関しては考察したり、感想を残したりしていますが、そういった現象が起きてしまうくらい何というか新しいルキーニだった。
イケメンでどこか軽やかさがあって、それでいて周りを冷たく見下している。なんかもう、本当に人間(特に貴族階級)が嫌いなんだろうなぁ・・・。某氏が一人で作り上げてしまった旧演出のルキーニに対して、まったく新しい人物像を作ってくれたのは凄い。ただ、ルキーニ単体で見るととても面白い役作りなんだけれど、エリザベート全体の枠で見るとはみ出しすぎな感じがなくもない・・・。
コレがいいのか悪いのか、判断するにはもっと再演を重ねるしかないかな。
 
■尾上ルキーニ
台詞がめっちゃ聞き取りやすい!演技の系統としてはこれまでの感じを踏まえているのかなという感じだけど、聞き取りやすさが段違いでしたwそして小芝居が多い。バートイシュルのシーンとかリヒテンシュタイン様にちょっかいだしまくってめっちゃ楽しいwそして全体的に下衆い。それがいい。
高音が出なくて最初は苦しそうだったらしいのですが、上手い具合にアレンジして気にならないようになってました。こちらは見下しているのは変わりないけど、冷たいというより面白がってみている感じ。
作品の語り部、狂言回しとして考えるとぴったりなルキーニでした。
 
佐藤フランツ
声が深い!!今回は全て2階席からの観劇だったので、はっきりと声が聞こえる佐藤フランツでとても助かりました!
重唱シーンとかでも何言っているのかちゃんと聞こえるっていうすばらしさ。あと、とても皇帝らしい威厳と、おぼっちゃんらしい穏やかさがあったフランツでした。佐藤フランツは確かにシシィを愛しているけれど理解は出来なくて、理解できないことに苦悩している感じ。個としての自分より皇帝としての責を重要視することを当たり前と思っている。だから、ルドルフとのシーンでも父親というよりあくまでも皇帝として接している感じがありました。
井上トートとの悪夢での対決は全体的にすさまじい熱量があって、声だけでビリビリと震えがきそうでした。
 
■田代フランツ
こちらは全身で演技している感じがとても良かった。
登場の執務室のシーンから最後の悪夢シーンまでずっとしかめっ面というか、眉間に皺を寄せて辛そうな表情が多くて、バートイシュルのシーンだけがとても晴れやかで楽しそうでいかにも『青年』って感じだったのがまた切ない・・・。田代フランツはシシィの求めるものも理解できた上で、与えることが出来ないことに苦しんでいる感じ。迷いながらも結局は皇帝としての責任を優先してしまう。こちらはルドルフとのシーンはどちらかというと父親としての面が出ているように感じました。
夜のボートで号泣しながら歌うもんだから、見てるこっちも号泣するわ・・・泣。
 
■香寿ゾフィ
凄く冷たいゾフィ。いかにも冷徹といった感じ。寝室襲撃シーンの「ダメよ!」とか迫力ありすぎて、お養母様恐ろしいですわw
顔立ちが美しくて声も綺麗な分、怖さが引き立つ。でもずっと冷たくて怖かった分、晩年の老いてからの演技と最後のアリアがとても悲しい。個人的には、つくづくたーたんさんの声好きだなぁとしみじみ思いました。

■剣ゾフィ
こちらは厳しいゾフィ。寝室襲撃シーンでのシシィとのやり取りも、突っぱねるというより「何言ってるの、この嫁は。本当にだめねぇ」くらいの呆れ半分な感じ。花シシィもなんとかゾフィと意思疎通しようとしている感があったから、余計になんかこう、上手く出来なかったものか・・・と切なくなってしまう。
 
その他、アンサンブルで気になった方々
 
星組が誇る歌姫だった秋園さん。今回のエリザベートはコーラスの質が本当に高くて、どのシーンでも歌詞がはっきり聞き取れて凄く良かったのですが、コーラスリーダーだった園さんの力もあったんだろうなと勝手に思ってますw
最初の登場と、1幕ラストと、2幕体操室のシーンで少しずつ姿勢と声が変わっていて、リヒテンシュタインも歳を重ねているんだなぁと気づきました。
 
■ヴィンデッシュ嬢
歌うま枠。ですが、今年は更にOPの我ら~で一人超絶難しそうなふりつけを与えられてましたw特にトート閣下が登場してからは、何気に目が離せません。
 
■ステファン
革命家の中になんか一人だけ頭身の違うイケメンが紛れ込んでた感。イケコが好きそうなイケメンだなと思っていたら、案の定、1789にさらっと入ってきたので、でしょうねwってなった。声的には良くも悪くも無かった感じなので、1789では気にしておきたい所存。
 
大臣さん達
シュヴァルツェンベルグ伯爵と大司教様が妙に気になってましたw伯爵は美声で、大司教様はなんか小物感漂うたたずまいが凄く好きなので、来年も続投してほしい。
 
あとはトートダンサーの岡崎さん。舞台上では残念ながら区別がつかなかったけど←Twitterではいつも楽しませてくれました。特に岡崎さん自身の誕生日会はすさまじいインパクトでしたwww
 
本当に多くのスタッフ、役者の皆様、お疲れ様でした!!来年も頑張ってチケット取ります!!!