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アイドルを斜めから観察してます。

1789-バスティーユの恋人たち- 5/5 マチネ

ちょっと日が空いちゃったので、あんまり詳しく覚えてないんですが、あとあとの備忘録のために。

 

この日の席は1階A席。全開と役代わりで小池ロナンと夢咲オランプ。

やっぱり見る席って重要だなとしみじみ感じました…。このミュージカルに関しては、2階前方より1階後方の方が断然良い。1階だと、客席を走っていくキャストやアンサンブルの表情も良く見えて、迫力が全然違う。ダンスシーンもジャンプの高さや手や足で打ち鳴らす音なんかが良く聞こえてきた。

 

夜の公園でラマールがオランプを追って客席に降りてくるところ(シャルロットに『あっちだよ』って嘘を教えられた後のシーン)、後方でも「どこかな~オランプちゃんど~こ~か~な~??」ってマイクオフで言ってたw

 

後、2幕冒頭の市民&革命家たちが下手扉から登場して舞台に上がっていくところ。舞台側に一斉に歩き出す前に古川ロベスピエールが他の列の先頭の人たちと頷き合って合図を送っていて、リーダー感あって良かった!こんな演出してたなんて知らなかったよ…。

 

それからこの日は花總さんですら、最初の歌でちょっと声が掠れて地声での高音が出しずらそうにしてたり、渡辺くんなんか「武器を取れ」で盛大に声裏返し&音外しでやらかしちゃってたけど、そんな中ソニンソレーヌがめちゃくちゃ良かった!!!いや、いつも良いけど!でも本当に前回よりも良かった。冒頭の「叫ぶ声」のソロからしてもう涙腺に響いてくる。

この「叫ぶ声」って曲、最初に父親が殺された時と最後の兄が殺された時どちらでも歌われる曲だけど、最初は悲しみとか戸惑いが感じられていたけれど、最後はやるせなさや怒りが感じられて、ソレーヌは元々しっかりした女だったんだろうけど、パリに出てきて紆余曲折あって革命を通じて、強い女になったんだなぁと感じられた。

あとやっぱりパン屋襲撃ですよ。この日のソレーヌ、本当に怖くてw(全力で褒めてる)すっごい迫力だったな…。ロベピエとかに「だからちゃんと話し合いしてるって」的なことを言われている時も「何生ぬるいこと言ってんのよ」くらいな感じで睨み付けてて。その後「信じていいの?」ってロベピエ無視して彼氏に聞くところは、ソレーヌちゃんの可愛いところだと思ってるw

 

小池ロナンは少年サンデーの主人公感凄い。*1ちっこい身体に熱い魂!みたいな。喜怒哀楽がはっきりしていて、嬉しいときは嬉しい、怒ってるときは怒ってるって全身から出てる。歌も、ぶっちゃけ全然期待していなかったんですが、良かったよー!ちょっと発声が苦しそうかな?ってところはあったけど、全然及第点です。背が小さいけど、それで長身揃いの革命家たちと肩組むとちょっと背伸びしているようになっていて、それが地方の農民出のロナンが背伸びしてブルジョワとつるんでる感じに凄く会ってた。脱獄シーンで「一番小さい兵士を探せ!」のところは、うん、オランプじゃなくてロナンの方が小さ…げふんげふん。

 

夢咲オランプは神田オランプより大人な感じ。オランプの持つ聡明さや先見性、強さはこちらの方が感じられる。王宮を出るところで、拳銃をアルトワ伯に向けるシーンなんか、「お前のものになるくらいなら私はここで死ぬ!!」くらいの強さがあった。コメディ部分は神田オランプの方がよりコミカルで良かったけど。宝塚の時とは発声方法が違うだろうから歌での高音とかがちょっと大変そうだったけど、私は夢咲オランプ好きだわ。ロナンへの想いが強く感じられるのもこっちかなぁ。それからやっぱり所作が綺麗!下級とはいえ貴族の出だよね、わかるわかる!!

だからこそ、クライマックスでロナンから「全部終わったら村に一緒に帰ろう」という完全なる死亡フラグプロポーズされたときに、ちょっとモヤる。これは別に神田Ver.でもそうなんだけど。オランプちゃん、めっちゃ幸せそうに頷いてるけど、どう見ても地方の農家の嫁に収まる感じしないぞ…?

 

 

2回観劇出来て、やっぱりサイラモナムールの誰だお前感とか、場面転換多すぎというか幕前芝居やりすぎ問題とか、前回は花總さんを追うのに必死で気にならなかったけどフェルゼンとのデュエット曲だけ妙に演歌調じゃない?とか色々突っ込みどころもあるけど、それでもやっぱり良い舞台、素敵なミュージカルでした!

これはほんと、アンサンブルのダンスが主役みたいなところあるので、ぜひ映像化してほしいなぁ。そしてもし来年以降に再演があれば、今度は凰稀マリーも見てみたい。

*1:加藤ロナンはマガジン