All need is LOVE!

アイドルを斜めから観察してます。

エリザベート千穐楽によせて・ルドルフ皇太子

フランツやゾフィよりも先に書けたので、上げます。

 

■京本ルドルフ

ぎゃんかわ。とんでもない小動物感。
もーねー小さくて(174cmはあるけど、他の男性キャストが高い人多かったから・・・)華奢で色が白くて、そんでもってプルプルしてるもんだから・・・。兎ちゃんとか小鹿ちゃんかな?っていうね。城田トートとかだと本当に食べられちゃいそうだよ。
だからこそ、もー可愛そうで可哀想で。

闇広でトートに唆されて、周りの大人たちに振り回されてしまった感。HASSのときに下に下りたときも、初めて民衆の熱みたいなのを知ってうろたえてる感があった。8/23は闇広でだんだん顔が明るくなっていくのが見えて、その後の展開知ってる身としては切ない。

あと、革命失敗のときの演技は京本君のほうが好み。きっと銃で撃たれる人間みたのも初めてだったんだろうなぁ。あそこで銃声や大きな声にビクビクしているのが、厳しく叱られながら萎縮して育てられた子って感じで泣。あと「ハプス・・・ブル・・・ク」の言い方。戸惑って混乱の中で、でも自分がとんでもないことをしてしまった感覚だけがあるルドルフ。その後、蟄居を命じられた時の「父上・・・」も去って行く父親への悲しみが強かったし、ママ鏡も本気でママが助けてくれると思ってそうな・・・だからこそその後の「僕を見捨てるんだね」が凄く切ない。


初舞台としては及第点どころか大成功だと思います!1ジャニオタとしても誇らしかったです。ただ、もしも再演でもルドルフをやるとしたら、かなり成長しないと厳しいかな…。今回が評価高かった分ね…。猫背と腕の使い方(歌以外)を特に気をつけて欲しいな!個人的にアイドルとしてもとても可能性を感じる子なので、SixTONESとしても頑張れ!!

 

■古川ルドルフ

美しい。スタイルが2次元すぎる。そして京本ルドに比べると、とても大人で強い。

こっちは同じ草食動物でも牡鹿みたいな凛々しさもあった。闇広でトートに唆されるのは一緒だけれど、古川ルドはそれはあくまできっかけに過ぎず、自らの意思で革命に乗り出した感じがする。だからフランツに蟄居を命じられてた後の「父上!」は、話し合いを拒み理解してくれなかったことへの非難のようだった。ママ鏡も、無理は承知ででも最後の望みをかけて訴えているように見えた。花シシィも本気で拒絶というより、聞こうとはしたけど政治の話だとわかって、思わず拒否反応出してしまった感じに見えた。
頑固で強い意志があって、でも最後に一気に粉々になった・・・。ガラス細工のようなルドルフだった。
あとやっぱダンスが綺麗ですね!ジュッテとかすごく軸が綺麗でした。横顔がめっちゃお花様に似ていて、ほんと鏡でしたね。こっちのルドは2幕のシシィに対する鏡。
あ、ミルクでのバイトもダンスが優雅すぎてwあと帽子深くかぶりすぎじゃないですか・・・?

エリザベート千穐楽によせて・トート閣下

一つ前の花總さんへの感想が熱の入り過ぎたポエムみたいになっていて、自分でもドン引きしています。

 

とりあえず数日たって落ち着いたところでトート閣下のお二人の感想を。

 

■城田トート

しょっぱなの登場シーンで「あ、セフィロス様」って思った。それくらいのスクエニ感。
美しい獣のようなトートだった。基本ベースが真顔で、時々笑顔を浮かべるけれどそれも本当に笑顔というより「人間ってこういうとき笑うんでしょ?真似してみたよ」感がある。あーこのトートなら血は青いだろうな・・・と思える。しかもきっとコバルトブルーみたいな深い青。
最後のダンスでの登場シーンで階段に座って長い足を投げ出し、そのままひざの上で手を組んでシシィを見つめている姿が、草むらで獲物を狙っている肉食獣みたいだった。あと、ルドルフとの闇広ね!体が大きい分、本当に襲い掛かってる感というか・・・。
子ルドの「猫を殺した」を聞いても『へー』くらいの感じで表情ひとつ動かさなかったのもポイント。カフェのシーンでも民衆への登場前に首をコキコキ動かしてて『久しぶりの人型なれないなー』みたいな。
だから、ソフィ(娘)の死の「二人で踊った婚礼の夜を~」のところ、あぁトートは人間とは別の尺度で見ているから通じ合わないわ・・・って感じがした。
城田トートといえば、ドクトル・ゼーブルガーね!凄くおじいちゃんだったwそれだけに、そこからの展開が凄く鮮やか。
歌はポップス寄りというかロック寄りな歌い方で凄く好きだった。(日本にはもっとロック歌唱のミュー俳優が増えても良いと思ってる・・・)体は大きくて迫力あるのに仕草はゆったりしている感じ。
ルドルフとのキスは右手で頭から顔を撫で下ろして、その手を自分の口元に持っていく感じ。生気をいただいてます感。
 
本人は満足のいく演技ができなかったと仰っていましたが、それでは本人の思い描くトートはどれほど素晴らしいのだろうと。いつかきっと舞台の上で見せてくれるはずと信じています。だから再演にも出てね‼
 
 
■井上トート
同じ妖でも城田トートが獣ならこっちは人型。そしてとてもエロい。
仕草とか表情とか、指先まで行き届いて演技しているのが分かる。とくに戴冠式のムチ打った後、それを手にくるくる巻いてるのがなんか凄く良かった。マント裁きも上手いというか、振り返るときとかにちゃんとフワッと広げていく。
歌声もね、これまで何度も芳雄さんの舞台を見てきたけど、始めて聞く声音がたくさんあった気がする。低音とかこんなだった!?っていう。
人型な分、とても感情豊かで、笑顔もうれしそうなもの、皮肉っぽいもの、エロいものと色々使い分けてる感じ。なのでシシィに拒絶されてしょんぼりしてたり悔しがったり。じつはよりストーカーちっくに見えましたwこっちのトートは青というより紫の血っぽい。ディープ・ローヤル・ブルーみたいな。
最後のダンスとかは芳雄さんのほうが怖かったもんなー。乱暴に振り回している感が凄くて。「二人で踊った婚礼の夜を~」のところも、井上トートはちょっとこの人何言っちゃってんの?ってストーカー・サイコパス感が強くて怖かった。それが癖になる良さだと思ってる。
ルドルフとのキスシーンはめっちゃ濃かったwww特に8/23。時間が長いのはもともとだったけど、さらに右手を腰に回して左手で顔から首筋を撫で下ろしてて、その状態でおでこと鼻をくっつけてなんか堪能している感じ。席がルドの表情みれないところだったので悔しい・・・。
 

本人の思い入れがなにより強そうな役ですが、細部まで考え込み作りこまれた、こちらの期待を上回るトートでした。もっともっと深化させたトートが見たいです!

エリザベート千穐楽によせて・花總まり様

2015年、もっともチケットが取れなかったミュージカル、エリザベートが千秋楽をむかえました。

まずはキャスト・スタッフの皆様におめでとうとありがとうを言いたいと思います。
 
こんなにも素晴らしく、こんなにも心を震わせてくれて、こんなにも苦しくなるほどの喜び感じられるミュージカルを与えてくれて本当にありがとう。きっとこの先、何年間も語り継がれるだろう舞台を成功できて、おめでとうございます。
 
子役の松井君以外は一通りWキャストも見ることができたので、その感想を残しておきたいと思います。これも、自分のエリザロスを鎮めるためなので、もろもろ説明とかはスッとばします。
また、蘭乃さんに関してはもう思い出したくないし、語るべきものも持たないので何も書きません。再演は喜んでいますが、彼女の再登板は望んでいません。
 
 
もうもうもう伝説の‼花總シシィをまた見れるとは‼‼‼
何というか、花總さんの場合は演じているのではなく、本当に「エリザベートとして」そこに生きている感がある。幼くかわいらしい少女から圧倒的な気品、美貌、迫力を持った絶頂期、そして苦しみを得るごとに固く閉ざされ孤立していく姿…すべてが素晴らしかった。
 
初日挨拶で井上くんに言われていたけれど、日本エリザベート界における伝説であり、その役を再び演じること、しかも東宝版で演じることは花總さんにとっても凄いプレッシャーだったと思う。観客の期待も、他の出演者とは段違いだったはず。少なくとも私の周りはみんなそうだった。自分が作った最高記録を自分で塗り替えなくてはならない。そんなとんでもない期待を大きく大きく上回ってくれた。そこに至るまで、どれだけの努力をしたのだろう。ご自身で言われる通り、決して歌唱力があるタイプではない。苦手な音域もあるだろう。でもそんなことは本番では全く感じさせない。
なによりただ歌が上手いだけではない。すべての歌に、息遣いに視線の一つに一つにエリザベートとしての感情が生きている。
 
まず最初に出てきたときに、本当に10代前半の少女にしか見えない。表情しぐさそして声、すべてがかわいらしく生き生きとしている。トートに誘われるまま、寝ぼけているかのような夢の中にいるような表情で踊るロンド。フランツと出会い、「あなたが側にいれば」と幸せそうに歌う姿。結婚式で宮廷の人々で作られる大きな渦の中、人形のようにもちあげられ、くるくると回転させられるいとけない姿。最後のダンスで悲鳴を上げて怯え振り回される姿。ゾフィに対して「乗馬のけいこを」と笑顔で提案しそれをすげなく拒絶されてカルチャーショックを受ける。
そして大ナンバー私だけに。涙を流しながら絞り出されるような嫌よの1フレーズ。曲の盛り上がりとともに声も力強くなり、少女から女性へなっていく様がたった1曲の中に鮮やかに描かれる。特に8/23の私だけには絶唱だった。「たとえ王家に~」からの盛り上がり、気迫が凄くて見ているだけの私の全身に震えが来た。
娘を奪ったトートへの憎悪と怯えの表情。フランツに扉をあけてくれと懇願され、自らも傷つき迷う。その隙をトートに突かれても、顔をゆがめながら逃げないと叫ぶ。そして絶頂期、鏡の間へ。
あの瞬間の美しさをどうやったら表せるのだろう。劇場のすべての空気を1点に集め、みずから発光しているようだった。目を伏せ、フランツを見下ろしながら振り返るあの瞬間。私だけにと高らかに宣言し、扇で顔を鮮やかに隠してしまう。私はあの美しさのために劇場に通ったのかもしれない。
 
その絶頂を引きずったまま、2幕の「私が踊るとき」。段上からトートを見下ろし、まさに勝ち誇る。余裕の笑みで高らかに勝利宣言を歌う。いつもこのシーンはシシィとトートの緊迫と同調が同時に描かれる好きなシーンなんだけれど、やはり8/23の花芳は凄かった。階段を下りる際の圧が凄く、それに負けじと井上トートもさらにヒートアップしていた。王対王の戦い。
そして精神病棟のシーン。最初に見たときは、あの戴冠式からここへの流れがいまいちしっくりこなかった。あんなに絶頂期にいたシシィが突然孤独に苦しみだすように思えた。7/30に見たときに、ようやくハッとした。最初、患者を見ているときは、戸惑いながらも少し穏やかな表情だった。なんだったらヴィンデッシュに「跪くのはあなたよ」と声をかけるときもまだ穏やかな声だった。その後、病人たちから嘘をついている、正気の振りをしているとなじられてシシィの皇后としての仮面が外れる。ここはただシシィの孤独をあらわす場面なのではなく、シシィが自らの孤独に気づく場面だったんだ。それが花總シシィの演技でようやく分かった。体操室のシーンでも苦しみ顔を歪めながらも戦うことを決意する。ここも特に8/23が凄くて、あの壁ドンシーン、いつもは手でゆっくりとトートを押しのけるのだけど、もはや手すら使わずその気迫だけでトートを退かせて、されに「フフッ」と乾いた笑い声を上げる。そのまま「まだあなたとは踊らない」と壊れた笑顔で言う。その後のルドルフ葬儀でもまったく目に光がなく、周りを見えていないのがよく分かる。トートすらも見ていない。そのまま拒絶され呆然と階段を下り、ルキーニに写真を撮られた後は、叫び声をあげて退場していく。ここの声が日によって違って、「いやああああ」見たいな時もあれば笑い声のようなときもあり、その感じがまさに発狂寸前のギリギリにシシィが立っていることがよく分かって、見ていて息が苦しくなった。夜のボートは完全にフランツを拒絶しきっていないからこそ切ない日もあれば、完全に心が現世に無い日もあった。フランツ役やその日の流れで変わっているのかも。
 
そして圧巻のラスト。喪服を自ら脱ぎ捨てた瞬間、姿勢・声・表情・・・全てが一気に若返る。ここでの歌詞「泣いた笑った~」がこんなに共感できるシシィは彼女だけだ。
 
とにかく素晴らしい。もうそれしか言えないのが悔しい。世の中にはどんなに言葉を尽くしても説明できない美があるのだと花總まり様を見るたびに思う。

V6楽曲大賞

昨日の夜に締切だったV6楽曲大賞へギリギリで投票しました。というわけで備忘録。

 

楽曲部門

①Guilty

自分をV6へ引き戻した曲。曲もPVも振り付けも皆のビジュもかっこよすぎる

黒スーツ最高!

②HONEY BEAT

いつでもどんな時でも盛り上がれる最強曲。

③ミラスノ

実は生まれて初めて買ったCDに入ってた曲。小学生当時、学校から帰るたびに繰り返し聞いていた。

④出せない手紙

ミラスノとは別で、青春抉られる曲。こういう曲も表現できるのがVの強みだと思う。

⑤Supernova

コン会場で披露された時の熱狂は、他では味わったことが無いし今後も味わえないだろうものでした。セクバニコン最強説の要。

 

カミセン部門

①Are you ready tonight?

どうですか!うちのカミセンは可愛いしかっこいいでしょう!!!って自慢したくなる曲

②大丈夫

あの頃のカミセンが持つ、放課後に渋谷の路地裏でたむろってそうな雰囲気が良い。

③12カ月

あのカミセンがこんな曲も歌えるなんて…!と良い意味で思える大人切ない曲。

 

トニセン部門

①オレじゃなきゃキミじゃなきゃ

サラリーマン経験者がいるからこその説得力!社会人●年のアラサーにはビシビシ突き刺さります…。

②days

トニセンといえばコレ!彼らの代表曲だと思う。

③DANCING MACHINE

踊れるオジサンたち超かっこいい!!!!

 

ユニット・ソロ部門

①Top Checker

カミセンのかっこ可愛さとイノッチの男らしい美声の化学反応がたまらない。

②Shelter

Shelter嫌いなジャニオタとかいる!?

③官尾

剛様マジ剛様…

 

週末の結果発表も楽しみ!

久しぶりにJr.の一人を認識した話

エリザベートで京本君を見た。

 

あの舞台での京本君はとても良かった。あれだけのキャストに囲まれながら引けを取らなかったし、さらにきっともっと伸びていくだろうという良い意味での伸び白を感じさせてくれた。

ルドルフというキャラが彼自身の持つ雰囲気にもよくあっていたのも、成功の鍵だとは思うけど、それ以上にやっぱり彼の才能と努力が報われたんだろうな・・・。

 

その一方で、ジャニオタとしてみると彼のというか、Jr.のいう立場の危うさが切ない。

アイドルって本当に難しくて、舞台で歌や演技が出来るからってそれがアイドルとしての実力にはならないし、なんなら歌が下手でも顔がいまいちでもアイドルとしては正解になったりする。

すごく複雑でいろいろなことが求められて奥が深くて、だからこそみんなが憧れるし私が惹かれてやまない、それがアイドル。

 

でもJr.ってアイドルだけどアイドルじゃない。

Jr.時代にどんだけ人気があっても実力が高いといわれていても、デビューできるとは限らないし、デビューしたって売り出し方を間違えればあっという間に失速する。*1

 

 

私はアイドルとしての京本君を知らないけれど、「アイドルなんてもったいない」では無くて「やっぱりアイドルってすごいね」と言われるように、ジャニーズでも舞台でも活躍してくれたらいいなと思うよ。

そして、デビューへの道は険しく、デビューからの道はもっと険しいけれど、彼の才能が潰えることなく仲間と一緒に伸びて行けるよう、願ってます。

 

 

アイドルとして成功するためには・ギャップ萌えの設定・映像作品での成功(同グループの他メンバーでも良い)・バラエティスキルの向上(特にロケと汚れとガヤ)・代表曲 を揃えられればスタートダッシュはいけるはず!あとは引きの強いグループに所属出来れば!!

先輩グループオタからは以上です!

 

KinKi大好きジェシー君と健ちゃん大好き野澤くんといいとも出てた真田くんと森本弟しかJr.の顔と名前が一致しない私に誰か京本情報教えてください・・・

*1:ファンには申し訳ないけど私は滝ツバは完全に売り出し方を間違えたと思ってる。彼らの全盛期を知っているものとしては、こんなはずじゃなかったのにと思わざるを得ない

エリザベート@帝国劇場 7/16 ①

仕事を早退して、帝劇でエリザベートを見てきました。

これまで宝塚版は星(初回)と宙を映像で、東宝版を10年ほど前に見た程度です。

でも宙版はそれこそ実家でビデオが素切れそうになるほど見てました。

それでも、今回凄く目からうろこというか凄く新鮮な気持ちで観劇しました。それは新演出版だからなのかもしれないし、新キャストだからなのかもしれないし、花總まりさんが出ているからなのかもしれない。とにかく凄い衝撃で、これはぜひとも書き残さなくては寝れないと思ってとにかくメモ代わりに書いています。メモ代わりなのでいろいろ説明とかスッとばし。

 

まず舞台セットからしてとても退廃的。この物語が既に失われた国、亡くなった人、朽ちた世界でのものなのだと視覚から訴えてくる。

そして亡者たちが蘇り、死もやってきて口々にエリザベートのことを歌い、それにつられるように出てきたエリザベート=シシィは最初はまるで人形のよう。それがルキーニに猟銃を渡されて初めて命が吹き込まれ、生き生きと動き出す。

ここでまずハッとした。もう何度も見ているのに、これは『ルキーニが語る物語』といことを初めてちゃんと認識したというか。

 

次にハッとしたのはシシィとフランツの関係。これは役者によるのかも知れないけれど、今回の花シシィは本当にフランツのことが好きだったのだと思う。『あなたが側にいれば』で歌った通り、きっと本当にフランツと二人で自由に夢を描けると心から信じていたのだと思う。反対にフランツは義務のために自分を殺すのを当たり前だと仕方がないことだと思っていて、シシィがいう「自由」は可愛い絵空事に思えたんだと思う。だけど皇室に入ればシシィだっと当たり前に義務を最優先に考えてくれるだろうと。

自由に生きるのが当たり前だと信じているシシィと義務を果たすために生きるのが当然だと思っているフランツ。愛し合っていても、相容れない二人で、でもお互いに本当に愛していたからこそあんな悲劇になってしまったのだと思う。ネックレスを付ける場面で、シシィは勿体無いと言いながら笑顔で本当は贈り物を喜んでいる。でもつけた途端に笑顔は消えて「とても重い」とつぶやく。

 

そして、フランツと自由に生きられると思っていたシシィにとって、どんなに頑張っても個人の感情なんて飲み込んでしまう大きすぎる「皇室」という存在はきっとカルチャーショックだったんだろう。絞り出すようにつぶやかれる「嫌よ」の切なさ。そして、今回またハッとしたのは『私だけに』の「冒険の旅に出る 私だけ」の部分。これまではどこか嬉しそうだったり力強く歌われたりすることが多い箇所だったけれど、今夜の花シシィは淋しそうだった。彼女はきっと、前述のとおりフランツと行くことを夢見ていた。でも行けない。冒険に出かけるには一人ぼっちになっていくしかない…。きっと彼女はあそこで気づいてしまったのだ。だからその後の間奏でなりふり構わず彼女は壁を登り双頭の鷲に立ち向かおうとするけれど、かなわず滑り落ちてしまう。それでもなお真っ直ぐに前を向いて飛び立つことを宣言する。

宝塚版では私だけにの前に、シシィが自害しようとするシーンがあるけれど、東宝版は無い。きっと東宝版の私だけにで歌われる「命」は生命ではなく魂の方なのだと思う。

 

そしてトートとの関係。

ここでまたハッとしたのだけど、三色のドレスシーンの後、左右の階段を下りながら向かい側からくる相手をトートもシシィも真顔で見つめている。シシィにいたっては真顔ですらない。何の感慨もない表情だった。きっとこの時点でシシィにとってのトートは「たまに夢に出てくる怖くて変な人」の認識だったのかも知れない。それが娘の死によりはっきりとした憎悪の表情でトートを睨み付ける。それを受けてトートは本当に嬉しそうに笑う。ちゃんと自分を見てくれて嬉しかったのか。

だからこそ、2幕のルドルフ葬儀のシーンでトートはシシィを拒絶する。実はずっと疑問だったの、ここまで自分で追いつめておいていざ死のうとすると「まだ私を愛していない」と拒絶する。でも今回で分かった。あの時シシィはまたトートを見ていなかった。彼女が見ていたのは追っていたのはルドルフだけだった。だからこそ彼女の望みをトートは拒絶したんだろう。

 

 

もっともっと語りたいけれど、とりあえずこの辺で。

逆襲が華麗に始まり過ぎてる件

ホミンちゃんが福岡でユノ誕生日&ドームツアー初日を迎えた2月6日(金)、私はテレビの前で思わず正座をしていました。そう、いわゆる金曜八時、六本木から生放送を見るためです。

 

ここで、全国民が知ってることを改めて言わせてください。

SMAP最高か!!!!!SMAP最高にかっこよくて最高に可愛いじゃないかあああああ!!!!!!!!!

 

そもそも、この2/6から遡ること18日前、1/19のスマスマでそれは始まってたんです。この時、新曲である「ユーモアしちゃいなよ」のパフォーマンスが放送されました。

これがもう信じられないくらい可愛くて!素敵で!!良い出来で!!!1ショットで次々に背景を変えていく手法も凄いし、その背景も商店街設定とかちょっと萌えるしかないし、メンバーみんなビジュアルいいし、振り付けも可愛いし、個人的に拓哉さんが超ギャルギャルしくてさいっこうに可愛かったです。ほんとこの時のパフォーマンスをアホほどリピートしてます。いや、してました。

 

で、ようやく2/6です。この日のMステで前述の「ユーモアしちゃいなよ」といわゆる両A面となる「華麗なる逆襲」が披露されました。

この時のパフォーマンスのすばらしさは、私の敬愛する小娘さんが過不足なく書いてくださっているので、ぜひ読んでみてください。


「SMAPの華麗なる逆襲がかっこ良すぎてもう100回くらい聴いてる」 - 小娘のつれづれ

 

真っ赤なバラとゴールドでギラギラと飾り立てられたセットに、紫色のスーツを着て不敵な笑みを浮かべて札束ばら撒くアイドルとか最高過ぎる。本当にアラフォーが貫録と余裕と色気をまとってかっこよすぎてて困る。

もーこの土日、これまたアホほどこのパフォーマンスをリピートしまくってました。

 

で、会社の休憩時間に知り合いのご厚意でMーONで放送されたPVを少し見させていただいたんですが、それがまた最高にかっこよくてちょっと午後は仕事にならなかったです。

スーツと酒とタバコと女と金とそして拳銃!これが嫌いなスマオタとかいないでしょ…。みんな大好きバードマンの世界が去年のMr.Sでも戻ってきたと感じてたんですが、今回のPVはより一層その思いが強くなります。

今回の曲はつよぽんの主演ドラマ曲なので、もちろんPVもつよぽんが本当にかっこいいのですが、個人的にAメロの吾郎ちゃんパートが超好きです。最近増えつつあるとかないとかいう吾郎ちゃんファンにも自信もって勧められる!特に『ああ みんな共通のターゲット狙ってるんだ』のところをぜひ!!

 

にしても本当に何度リピっても飽きないし歌詞もメロもパフォーマンスも編曲もじっくり味わいたい楽曲です。

ヤンキーとチーマーが率いてきた問題児・SMAPに『行儀ばっか気にしていたら勿体ない』『結果ばかり気にしていたらつまんない』って歌われるのとか本当に堪らないし、平均年齢40代のアイドルに『あっちゅう間よ人生は もったいないじゃない』とか『案外世界は小っちゃい』とか言われたら凄いグッとくる。

 

なによりこのとんでもなくかっこいい曲が冒頭で述べたとんでもなく可愛い曲と一緒のシングルとか…SMAPの抜けのなさ、全方位のカバーっぷりが凄いです。

 

事務所のエライ人に何言われようとマスコミにどんなに人気凋落とか書かれようと、SMAPは今日もきっちりお礼参りの逆襲の上、華麗に勝ち逃げしてくれるでしょう。そんなSMAPのこれからの10年が楽しみでしょうがない。